発達障害の消失
発達障害は消失します。
厳密にいえば、「障害」の定義ができなくなります。
このグラフの意味づけが何を救うのか
上記のグラフに人を当てはめるようなこともなくなります
ではなぜ消失するのか?
大きくは2つの要素が関係します。
①雑なラベリング
②人間生体学の進化
1 「発達障害」という雑なラベル貼りがもたらすモノ
現代では「発達障害」の認知はめちゃくちゃに上がっておりクリニックに行く人が増える一方、
その基準が曖昧なため発達障害は簡単に診断されてしまいます。
社会的認知が上昇すれば「グレー当事者」も足を運びやすくなります。
そのグレー当事者が参加して「自分もそうかも」と思う可能性は非常に高い。
なぜなら、そもそも足を運ぶような方は何らかの「解」を求めているからです。
その思いから「解」を求めて診断を受ければ
診断基準の緩和に基づく「雑なラベリング」が行われ 当事者が増えます
「雑なラベルリング」
しかしこれこそが、発達障害を無くす原動力となります。
そもそも「障害」は社会的マジョリティが社会的マイノリティに対して定義するものです。
多数者が「障害者」の立場に立つことは決してありません。
多数者が自らを肯定的に定義するための一番楽な手法は少数者に対してマイナスの定義をすることだからです。
この文脈からすれば「雑なラベリングによる発達障害者の増加」は、実は発達障害を無くす方向に向かいます。
障害定義要件であるマイノリティ性が崩れるからです
テクノロジーによって人の解像度が高まっています。この人はどんな特徴があるのか、テクノロジーによるデーターストックも全世界的に進んでいます。
このようなテクノロジーによる人間の生体に関する解像度の高まりがもたらすのは、爆発的な「一次的発達障害者の増加」です
つまり、自分の特徴がテクノロジーによって数字化されたりすることによって、「発達障害の特徴」 に当てはまる人が可視的になります(一次的発達障害診断)。そして容易に発達障害のラベルが貼られます。
マジョリティの地位を脅かされた一次的発達障害者である人たちが自分の尊厳を守るには、こう思うしかないのです。
「これは俺の特徴であって、障害なんてもんじゃない。診断自体が間違っている。」
価値の転換が生じるのです。
3 発達障害が消失する流れ
以上の推論を踏まえれば、発達障害が無くなる流れは以下のようになります。
①現在の発達ムーブメントと人間生体学の進歩によって「雑なラベリング」が横行
② 人口母数に対する割合が変化
③マイノリティと言えなくなる数になる
④「あれ、おれたちはなんで発達障害じゃないといえる?」
「障害」の再定義 が始まる
⑤「普通」が定義できない以上、発達「障害」も定義できない
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結局は、多様性がテクノロジーによって可視化される未来の社会の中では、発達障害は「特性」として個人最適の問題として捉えられるようになるのです。
葉の色が「おかしく」見えるのは フィルターの問題
どっちがおかしいかな。
もちろん未来のことは誰にもわかりません。
だからこそ、未来のことを言葉にする価値がある
発達障害の消失 終わり