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オルタナティブな教育-探究堂(京都出町柳

本日は、オルタナティブスクールの設立の準備として他の団体様の見学に行って参りました。

 

NPO法人の方に紹介してもらったのが、探究堂様。

http://tanqdo.jp/about/



ただ、見学当日、寝ぼけて電車で逆走してしまい30分遅れるという失態!

 まあ、ぼくにとっては日常茶飯事なのですが・・・・・

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代表の山田さん (子供からは文さんと呼ばれていました。以下文さん)

代表/探究プロデューサー

1975年生まれ。京都府京田辺市出身。

洛星高校、神戸大学経済学部卒。

大学卒業後、独立系SIerにて製造業向け基幹系システムの開発・保守運用業務にプロジェクトリーダーとして従事する。

本業の傍ら、教育系NPOプロボノとして関わる中で、「子どもの探究心を育む新たな教育の仕組みを創りたい」と考えるに至り、ITから教育分野に転身することを決意。

2011年より「探究する学び」を実践する東京コミュニティスクールにて教員を務め、2015年4月に独立し、現在に至る。

・タンキューラボ所長

・認定NPO法人東京コミュニティスクール理事

・任意団体「探究型の学びを考える会」会長

◎好きなもの:くるり、神社、フィールドワーク



遅刻のことなど触れずに快く見学をさせて頂きました。

 

遅刻魔のぼくですが、心地良いひとは急いで生きていない感があります。

 

学び舎はガレージ? 文さんのお家なのでしょうか?(聞くの忘れた)

https://www.facebook.com/tanqdo.jp/

 

さて、文さんと子供達一行はいきなり京都御苑など京都っぽい街を散策し、その中で「はたらく」を見つけに向かいます。彼らははたらく探偵です。

遅刻魔はその後ろに付いて行き、今の瞬間子供達が何に興味を持っているかに集中します。

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写真は子供達の集中力削ぐと思ったので、撮りませんでした〜

 

【「はたらく」探偵】は文さんと子供さんとで決めたプロジェクト。

前回は、「人が働いている」ところにフォーカスしていったようですが、今回は「物質が機能している(働いている)」ところにフォーカスしていきました。

 

英語WORK には 両者の意味がありますね。

物質の機能を考える、というのは非常に大事です。自分の視覚、聴覚、触覚等によって形成される人間世界においては、物質の本質的な存在意義を考えないと世界が曖昧になってしまいます。

 

小さい時期は感得機能が非常に高い時期です。であるのに勉強を詰め込まれて、物質世界の本質的意義を考える時間が減っていくと、世界への知覚、つまり感性などが弱まり感情や創造性が弱まってしまいます。

 

代表者がどのように考えておられるかはわかりませんが、ぼくは後ろから勝手に「なるほど」と脳内でエンドルフィンを放出していました。

 

散策の途中、文さんがある子供さんに「君はさっきから「はたらく」を見つけていないじゃないか。「はたらく探偵」じゃなく、単におしゃべりしているだけじゃないか。ではもう意味がないから帰ろう。別に強制でやっているわけではないのだから」と話す一幕がありました。

 

おそらく文さんは怒ってもいないでしょう。ただ、自分たちで決めたことはちゃんとやろうよという意図があったのだと思います。

 

子供達はその話を聞いて、ずーっと沈黙とも思案ともとれる時間を過ごしました。

ぼくは川の流れをぼーっと見ていましたが、おそらく子供達は「強制されたわけでもない今の行動の意味」を考えているのかな〜と思っていました。

強制された行動の意味を考えることは簡単です。考えなくて良いのですから。

ただ行動に自分の判断が介在すると結局自分が行動において集中したかったものは何なのか、ちゃんと考えなくてはなりません。

 

根源的な問いですが、40代のエリートサラリーマンの方や弁護士の方でも、結局今自分は何をしているのか、集中したいものは何なのか、問うてもわからない方はおられます。

 

知識ベースでの世界で生きているとそうなるのです。知性ベースだとそれはあり得ません。自らの知的好奇心について深い理解があるからです。

 

何にせよ、散策は続行。

終わったあとは皆んなではたらていたものを書き出します。

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(今からファシリテーターみたいなことをしてると思うと成長が楽しみ)

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(それをみる親御さん達)


なお、今回は文さんご自身が「書き出しの量が少ないな〜」と言われていたので、

 

後で「そのことをどう捉えられていますか?」と質問したところ、以下のような答えが帰ってきました。

 

【書き出しが少なかったことを「失敗」とは捉えていません。

本来やるべきことを忘れて遊んでしまったことを本人たちが反省し、同じ失敗を繰り返さないよう次から意識して行動できたらそれでOKです。

書き出しの量は確かに物足りない感じでしたが、自身の失敗からの気づきに比べると大した問題ではない私は考えています。

探究堂では常々「どんどん失敗しよう!」と子どもたちに伝えていますので。】

 

さすがに長年の経験をお持ちの方のお答えだと思いました。
現代では、経験は豊富だが失敗を恐れてチャレンジングな業務しか行わないビジネスマンがいっぱいいます。

でも、大体の失敗は何も「失」ってはいませんし、「敗」けてもいません。掴み取った経験値があるだけです。

探究堂で学んだ子供達はきっと色んなチャレンジをしてくれる、と信じて疑わない信念のこもった言葉だと思いました。

 

保護者の方にも少しお話を聞こうと、通わせているお母さんに少し話をお伺いした際、子供が自然を感じてそれをどんどん自身に吸収しているのがわかるしそれを見ていて楽しいとおっしゃっていました。

 

現代社会において自然に触れる機会は減っていますが、やはり小さい子には自然から得るものが非常に多いのでしょう。

 

終わったあと、少し話をお伺いして、オルタナティブスクールのことなど教えて頂きました。

 

前職は東京コミュニティスクールというオルタナティブスクールで教員を務めておられ、そこから独立して探究堂を立ち上げたそうです。

お別れを告げたあと、ぼくが思ったのは

 

「子供ってストレスかかると体がうねるんだな〜」

みたいなことでした。感情と体のリンクを観察していたので。

 

非常に意義深いお時間でした。探究堂様 有り難うございました!

 

おしまい。